中間テスト頂きます |
Prologue 中間テスト前日、放課後の生徒会室。 3人の男子生徒が教科書やノートを広げていた。 「なぁなぁ、最近物騒な事ばっかで気分上がんねぇからさ、なんか面白いことしねー?」 「ボス俺も賛成っす!!ししょ〜、なんかないんすかーーっ??」 「君達、現実逃避はいいからさ、テスト勉強しなよ。」 青い髪の少年が二人を諌めると、黒髪の小柄な少年は机に突っ伏し、しくしくと肩を揺らした。 「う…俺、もうダメっす……ししょぉぉ…!」 「だらしねぇな。俺はテスト勉強なんてしなくても…………。あー、良いこと思いついた!」 「……、また何か悪だくみ?まぁ面白い事ならいいけどさ。」 ◇ 中間テスト最終日。 長いテスト期間が終わったHRの教室では、開放感にはしゃぐ者、燃え尽きて机に倒れ込んでいる者など様子は様々だ。 そんな時、事件は起こる。 ひらりと窓の外で何かが舞い落ちる、一枚、二枚……窓の側の誰かがそれに手を伸ばすや否や…高らかな笑い声が屋上から響いてくる。 「ハッハッハッハ!ご機嫌麗しゅう諸君。我々は黒猫団だ!!」 「はっはっは〜っ♪」 「・・・・・」 突如、屋上に現れたのは黒猫の半面にスーツとマントというどこからどう見ても怪しげな3人組。 一人は楽し気に白い紙をばらまき、もう一人はどこか不機嫌そうにそっぽをむいて立っているだけだった。名乗りを上げたリーダーらしき人物が言葉を続けた。 「中間テストの答案用紙は我々が預かった! すべての努力を灰にしたくなければ我々を捕まえてみるがいい!」 黒猫団(?)はそういうと颯爽と姿を消した。 そうして大量に屋上からばら撒かれた紙を拾い上げると全て同じ内容が書かれている。 『全校生徒の中間テスト答案用紙は我々が預かった。 諸君の汗と涙の結晶を灰と化し、テストをやり直ししたくなければ、学園に隠された問題を解き明かすことだ。 問題@ 上から読んでも下から読んでも。 答え CマC 我々は諸君達と再会できることを楽しみに待っている。 黒猫団』 折角終えた中間テストが、また繰り返される!? そんな馬鹿げたことがあってたまるかと、生徒達は躍起になって紙を握りしめ校舎内へと走り出す……… さぁ、全校生徒のテストの行方はいかに!? |