中間テスト頂きます
Prologue / 1stQ〜3rdQ / 4thQ〜FinalQ / Epilogue
First question
とある教室の窓際の席。

「……ふぁ」

チカは長いテスト期間が終わり、ようやく
解放されたとばかりに欠伸を零していた。
……そんな時だった。
ひらりと舞い落ちる何かに気付けば、自然と片手が延びる。
怪訝そうな表情でそれを掴み、

「……ぁ?」

これまた怪訝そうな表情で、窓に向かった。
窓から顔を出し、他の生徒と同じように頭上を見上げる。

「………いや、寝させろよ。意味わかんね」

疲労感か眠気か脱力感か…。
はぁ〜〜、と長く深いため息を吐いた後、教室を飛び出した。


生徒たちが次々に教室を飛び出した少し後、

「マジ寝た…」

机に突っ伏していたナナシが起き上がる。
鞄を持ってドアに向かう途中、床に落ちていた紙を拾う。
読んだ瞬間に「は?」と声を出した。

「一発殴らせろ!!」

先程までの眠気が一瞬で吹き飛んだように、勢いよく問題を探しに走り出した。


「え、ええ〜?」

レンジュは目の前で起こった馬鹿馬鹿し…もといとんでもない事態に思わず声が漏れた。
仕方ないなぁと問題用紙を見て、その問題にもカクリとコケそうになる。

「う、う〜ん、答えが安直すぎる気もしますが、これで大丈夫ですかね。」

そう呟くと次の問題を探しに行く。

◆◆
Second question
貴方は第一問を解くと学園内に隠されているという問題を探し始めた。
周囲には宝探しのごとく楽しんで探すものもいれば、面倒くさそうにしているもの

…そして…

「俺の三日徹夜を灰にしてたまるかぁァァァ!!どこだ黒猫オオォォォ!!!!?」

「あたし今回のテストめちゃくちゃいい感じだったのにっ!絶対許さないんだからっ!」

「…うっわ、やっべぇ、なんかめちゃくちゃ殺気立ってるし…」

そんな者たちを、物陰からこっそり覗いている猫仮面男。
貴方はふと気配を感じそちらへと視線を向けたが、姿を捉えることはなかった…。
代わりに、猫のシールが貼られた赤い封筒を見つけた。

『学
 校
 の
 一
 番
 上
 に
 あ
 る
 も
 の
 は
 ?

 B

 黒
 猫
 団』


-----------------------------
シュシュは苦悩していた。

「一番上、って…?」

新たな封筒にあった問題を見て首を傾げ、それをクルクル回してみたりもして考える。

「学校の一番上は『学』の字だと思うんだけど、その下のBってなんだろ?」

よく分からないまま、ひとまずの答えを出してみた。が、いまいちあっているような気がしない…。

「うーんうーんうーん……」

頭を抱えて答えを導き出すと、パッと顔を上げてから

「や、本当に分からない、上、上、上???」

しばらくぶつぶつ呟きながら、導き出した答えだが、やはり自信は持てないまま。
不安げに周りをキョロキョロと見回して、次の問題を探しだしていた。


「ハッ…なんか気配したけど気のせい?」

ミソラはふと感じた人の気配に首を傾げつつ、封筒を見つめていた。

「学校の一番上?屋上?いや、違う…学校の…んー?
……―解ける気がしないっ…!!」

その場に突っ伏して、床にダイイングメッセージのようにエア文字をかきはじめた。


「がっこうの…?」

フユは校舎を見上げて空を仰いだ後、もう一度紙面を見る。

「なんでしょう。…さっきは『C』、これは『B』 … …番号は、この問題自体にはもしかして関係ないのかしら」

鍵カッコを指でなぞると、赤い封筒の封を ぺりり、とはがしてみる。

「…が?」

ふと呟くと、シールをはがしかけていた指を止める。
ちょっと困った顔でそっと指をひっこめると、近くのベンチの上に置いて、そっと遠巻きにし、しばらくベンチの上の封筒と見つめあっていた。

「もうここしかないけど…」

う〜ん?と悩んで、漢字の上の部分をみつめて……

◆◆
Third question

西日の差し込む音楽室。

「はぁ…まったく…。」

気だるそうな様子の少年らしい声が吐き出される。
そして、そっとピアノの上に赤い封筒をのせると人が来ないうちにさっと立ち去った。
その後ろ姿に淡い水色の髪がサラリと揺らめいた。

しばらくして、貴方は音楽室を訪れる。
ピアノの上に置かれた赤い封筒を手にし、中を開くと一通目と同じように問題文が…

『空の上、土の下にあるものは?
 A
          黒猫団』


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「…あった。ぇーっと次は」

つか、一体何問あるんだ??とぶつくさ文句を言いながらチカは問題文を読む。

「空の上?ウ?…いや、空の上にあって土の下??」

空と土は共通の何かを示しているのだろうか。
首を傾げつつ、寄りかかるためにピアノに片手を触れた。
その時、

「……あ」

手が触れたピアノへと視線を落とす。

「そういうことか」

呟き答えを導き出すと、また歩き出した。


レンジュの頭は既に煙を挙げそうになっていた。

「これ…かなぁ。」

まだ間違ってるかもしれないが取り敢えず答えを書き込んでみる。

「えぇーと。」

ぐるぐると考えてもこれ以上の言葉が浮かばなかった。

「ん〜?」

はてはて?と首を捻る。
ここで大分時間を食ってしまっているが、なかなかピンとくる答えが出てこない。

「こうかな…?」

繰り返し自問自答しつつ、ようやっと自信の持てる答えにたどり着くと顔を上げた。


「ここかっ?!」

ズダーン、と勢いよく大きな音を立てて扉を開く。
ナナシは部屋を見回し、人がいないとわかると舌打ちをして入っていく。

赤い封筒の問題文を読むと、再び廊下を走っていく。


ミソラは赤い封筒を開けるとピアノと交互に見て

「ここに置いてるってことは、きっとヒントだよね」

ピアノの鍵盤を何個か触ると静かな教室に音が響く

「上と下って音程のこと?
上が高くて下が低い?」

浮かんだ答えを持って進もうとする


≪ツヅク≫