中間テスト頂きます |
Epilogue Part 1 最終問題の答えにあった、部室棟へやってきた。 部室を順に眺めながら歩くと、空室の筈の扉に【9625】と番号が書いた札がかかっている。 どう見ても怪しげだが、これが黒猫団のアジト(?)なのだろうか……。 貴方は訝しげにその扉を開く。 「よく来た、待っていたぞ。」 予想通り、といったところだろうか…中には黒猫団の3人が待ち構え、真ん中でリーダーらしき赤髪の男が手を組んで楽しげにそう言った。 と、緊張感も僅か。 スルっと後ろから黒髪の小柄な少年が前に出る。 後では水色の髪の男が背を向けたまま立っている。 「攻略お疲れさまっすー!」 「お疲れ様。君達のテストは無事だから安心していいよ。」 「おっと…ゆっくりしてるとドンドン来ちまうな。 ほらほら、詳しい話は後だ。うまい飯食って楽しんで行けよ。」 そういうと、赤い封筒を差し出した。 最後に猫の仮面を少しずらし素顔を晒すと、口元に人差し指をたてて白い歯を覗かせた。 「今からくる奴らにはまだナイショだぜ?」 後から最終問題を解いた生徒が次から次にやってくるようだ。 貴方は静かにその場を後にする。 -------------------------------------- 招待状 貴殿は無事中間テスト奪還を果たした。 その努力と功績を称え、 本日体育館にて慰労晩餐会を行う。 黒猫団 改め 生徒会役員一同 -------------------------------------- Epilogue Part 2 受け取った招待状のままに体育館へとやってくると、そこには豪華なビュッフェスタイルの食事が並んでいた。 頭と体をめいっぱい使った、お腹をすかせた子羊たちが次から次に押し寄せ、各々に食事を堪能している。 中にはここぞとばかり無遠慮に食べまくり注目を集めている女子もいるようだ… 随分と時間差はあったものの、全員が無事にこの場に集っているようだった。 どうやら最後は救済手段として極めて答えに近いヒントが屋上からばら撒かれていたようだ。 そうして体育館に新たにやってくる生徒たちがいなくなった頃、檀上に見覚えのある黒猫の仮面の男が上がった。 「…あー、ゴホンッ。やぁ、諸君。晩餐会へようこそ! 楽しんでいただけたかな? …なんてな、もう正体はばれてるよな?」 男はそういうと、仮面を外し素顔をさらした。 赤髪の爽やかなその顔はだれしもが見覚えのある、『生徒会長』の姿だ。 「皆お疲れさん! 騙して悪かったけど、これも皆に楽しんでもらいたいっていう俺の親切心なんだぜ? 苦戦したヤツもいたみたいだが、頭を使って走り回って… その分、今日の飯はうまいよな?」 ニッと屈託のない笑顔を見せるとジュースの入ったグラスを掲げ 「それじゃ、お疲れっ!カンパーイ!」 体育館に集う生徒たちは、すっかりテストのことなど忘れてしまったように楽しんでいる。 中にはどこかスッキリしない様子の者もいるが、それでも疲れた後のご飯は美味しく身に染みて、 皆の心と体を癒してくれたことだろうか…… |