ぎゅ、とメルに抱きしめられると、ふわっ!?と高めの声が出た。 フユの様子をちらりと見てから、ちょっとはにかんだように笑みを浮かべて、こちらからもメルとフユにぎゅ〜っとして。
「えへへ、そうだね! もしかしたら所属するギルドが別になったり、住む場所が離れたりするかもしれないけど…。 こうやって集まったりして色んな話したりして、美味しいもの食べたり遊んだりしよー!!」
やがて気が済むと、ぎゅーぎゅーしていた腕を緩めてスッキリとした笑顔を見せる。
「お? あたしもいつか?? メルちゃも好きな人出来たら教えてねっ、楽しみにしてるからね! あ〜、確かにアサヒ様の術はすごかったし、私も覚えたいなぁって思ってた…。 キティさんもかっこよかったね! まだまだ知らない術も沢山あるだろうけど、キナリー様の皆を助ける歌も本当にすごかったね〜…」
フユの言葉に何度も頷いて、同じようにあの時のことを思いだしているのかそっと瞳を伏せて微笑んだ。 異国の地でのことを静かに懐かしみながら、少しずつ時間が過ぎていく。 その心地よさにのんびりと身を任せていた。 |